"Cancer microbiome"の研究について警鐘を鳴らすプレプリントが 7/30 に報告されている。
主には、2020年に Nature に掲載されたがん細菌叢の論文(Microbiome analyses of blood and tissues suggest cancer diagnostic approach | Nature)で細菌由来とされているシークエンスは殆がヒト由来であることと、microbiome signature と機械学習を使ってがん種の分類を行う実験はノーマライゼーションの不備(leakが起きている)で信頼できないというお話だった。
確かにがん細菌叢、と聞くとクエスチョンが浮かんでいたが、今後はこういう方面の論文は眉唾で見てしまいそうである。実際、プレプリント内でも Nature 論文のデータセットを使った論文をリストして invalid であるという議論が為されている。
しかし本日時点で同論文は 464 回引用されている (Google scholar では 587 回!)。
上記のプレプリントはどこかジャーナルに出すのだろうか。Kraken とか、Bracken を開発しているグループですよね。
追記 (2023/08/02)
Poore氏自身による rebuttal analysis が GitHub で公開されている。
それに対する author らの返答
こういったコミュニケーションがここまで迅速に為されるのも、すごい時代である。