Interest in microbiology

microbiologyに興味のあるMDです。面白そうな論文を紹介していくつもりです。

Piphillinの新しいペーパーが出ていた

amplicon sequence variants (ASVs)をベースにしたパイプラインでのPiphillinの性能を検討した論文が出ていた。PICRUSt2を強く意識しているようであり、PICRUSt2は1. リファレンス系統樹が必要であること、2. メモリが大量に必要であることが問題であり、さらにアブストラクトでは"exhibiting 19% greater balanced accuracy and 54% greater precision compared to PICRUSt2."(Differential abundance解析においてはメタゲノムと比較したときにPICRUSt2よりもTPが増え、FNが減っていた。)とあり、PICRUSt2よりも性能が良いとしている。Piphillinは16SrRNAとリファレンスデータベース内のゲノムとの"direct nearest-neighbor matching" により機能推定をしており、PICRUSt2はhidden state prediction を用いて該当ゲノムのリファレンス系統樹内の位置を推定し機能推定をしている。
ぜひ利用したいのだが、現状Piphillinはウェブサーバー上でのみ動作するため、自前のデータを解析するにはやはりローカルで行いたい・・・。ペーパー内ではPICRUSt2に比べて「計算的なハードルが無い」とされていた(デメリットにもなる気がするが・・・)。

www.ncbi.nlm.nih.gov

以前の論文はPLOS ONE(日本人の先生がfirst author!)、この論文でもASVベースの話は出ていた。DADA2とのcompatibilityについては検討されていなかった。
journals.plos.org